武士の時代のあと、世界を驚かせた「武士道」の話

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本日の午後は、
「武士道」の勉強会に参加する予定。
私も致知出版さんから出ている
『武士道』の訳者として、
お話しさせていただきます。

その前に「武士道」の考え方を象徴する例であり、
今、さまざまな問題を引き起こしている
「移民」に関するテーマである
歴史の話を1つ紹介しましょう。

ご存知の通り……でないかもしれませんが、
じつは日本という国は明治以後、
大勢の移民を「世界に輩出した国」でもあります。

ブラジル、アメリカ、ペルーなど、
現在も500万人と言われる日系移民の方々が、
世界では様々な分野で活躍していますね。

ただ、それまで刀を持ち、内戦も続け、
「野蛮」とされていた日本人。
とくに明治以後、急速に成長しながら、
日清・日露と、ヨーロッパ大国に追いつこうと、
世界を荒らし回った民族です。

現在の日本に来ている外国人の方々と同様、
「あいつらヤバい」
「ほっとくと我が国が侵食される」
「とっとと出て行け」……と、
散々に中傷やデマも流され、
差別される状況が続いたわけです。

とくにアメリカは日本本国との対立から、
真珠湾を皮切りに、開戦することになります。
当然ながら、アメリカにいる
日系移民への恐怖は絶頂に達し、
とうとう何の罪もないのに財産を没収され、
「強制収容所」に送られる運びになります。

そんななか、日系移民の中から生まれたのが、
「アメリカ人として国家のため、日本と戦う」
という考え方です。

まあ、アメリカ側も、
日本語が達者な兵員がいたほうが、
相手の投降をうながすにも好都合
……ということで
交渉の結果、いくつかの部隊が生まれます。

その中でも有名なのは「第442連隊」でした。

のべ3万3000人が属し、
ヨーロッパ各国の戦線に参加。
ほとんど盾のように使われたため、
犠牲者も非常に多かったのですが、
それでも名誉を回復しようと
多くの戦果をだしていきます。
有名なのは当時アメリカ軍の英雄とされた
「テキサス大隊」を救出した作戦ですね。

そして「第442連隊」は、
アメリカ軍で最も多くの勲章をもらった部隊として
現在もアメリカ史に残る存在となっています。
日本人があまり知らないのが不思議かも。

日本で生まれながら、日本に背いた
彼らはとんでもないヤツらなのではないか……?
そう思う方もいるでしょう。

でも、武士の本質を考えてみてください。
彼らは宿命づけられた掟や、組織のルール、
因習や慣習のために命をかけたのではありません。

自分が選んだ君主のため、自分が選んだ仲間のため、
自分が選んだ国家や社会のため、
命をかけて戦うことを
使命にした人たちだったわけです。
だから戦国時代でも江戸時代でも、
君主をたびたび変え、
各地を転々とした武士が大勢います。

自分にできる最善をつねに選び、
守るべき者のために命を尽くすのが、
武士の本道。
むろん戦うことがすべてではありませんが、
常に向かい合うのは「自分自身」であり、
正しい道を選んでいるかを自問し続けます。

今の日本に、そういう考え方が
どれだけ残っているのかわかりませんが、
世界の形や国の形が
必然の流れで変わっていく今だからこそ、
私たちは「武士道」を取り戻すべきではないかと
思ったりもします。

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